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eMAXIS Slim全世界株式は積み立てNISAでなぜ人気なのか

積み立てNISAの対象となる投資信託は多数(2020年12月23日で193本)あるため、どの商品を購入するべきか迷いますよね。

今回は、積み立てNISAで人気なeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)について調べてみました。

自分は、この商品が人気な理由は下記の3点からだと思います。

  • 1つの商品で世界中の株式に分散投資できる
  • 信託報酬が低い
  • NISAは運用益が非課税になるので、株式の方がメリットを受けやすい

この中で、世界中に分散投資できる点と、信託報酬が低い点に関しては数値的に確認できます。

実際に他の商品と比べてみます。

eMAXIS Slim全世界株式

まず、eMAXIS Slim全世界株式について調べてみます。

商品概要

詳細はこちらに書いてありますが、ファンドの目的は下記です。

日本を含む先進国および新興国の株式市場の値動きに連動する投資成果をめざします。

https://emaxis.jp/pdf/web/viewer.html?file=/pdf/koumokuromi/253425/253425_20200723.pdf#page=2

この商品はインデックスファンドであり、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI index)に連動する投資効果を目指しています。

信託報酬は、年率0.1144%以内となっています。

MSCI ACWI indexはMSCI Inc.が算出している世界的に有名な指標です。
23の先進国と27の新興国を対象に、3000銘柄以上の大型/中型株から構成されている指標になります。

構成

地域別構成比率や構成銘柄をこちら(2020.07.23の交付目論見書)から確認します。

23の先進国と26の新興国に投資しているようです。

地域別に確認してみると、アメリカの時価総額が大きいからだとは思いますが、投資先の大部分はアメリカです。

ドルの保有比率や個別銘柄を見ても、アメリカに多くの資産を投資しているようです。

また、先進国と新興国という切り口では、先進国の比率が非常に大きく見えます。

新興国と先進国の時価総額の割合は今度調べてみようかと思いますが、個人的には中国への投資比率が小さく見えました。

信託報酬は低いのか

eMAXIS Slim全世界株式の信託報酬は、年率0.1144%以内です。この数値が大きいのか小さいのかを他の商品の信託報酬と比べて確認します。

金融庁が2020年12月23日に発表した「つみたてNISA対象商品の概要について」を参考にします(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/target/index.html)。

投資先を内外・海外とするインデックス投信は全部で128本で、平均信託報酬は0.32%です。その中でも0.2%以内は39本、さらにその中で0.1%以内は7本となっています。

0.1144%が何番目に低い信託報酬なのかはわかりませんが、積み立てNISAの対象商品の中で10番目くらいの低さなのではないでしょうか。

1番低いという訳ではありませんが、決して高い訳ではないですね。

分散投資ができているのか

構成要素から世界中の株式に投資していることがわかるため、世界中に分散投資をしていると言えると思います。

一方でアメリカに大部分の資産を入れているため、アメリカの主要な指数とこの商品の相関係数を確認することで、アメリカの株価の変動に対してどのくらい影響を受けるのかを確認してみたいと思います。

相関係数が高い(1.0に近い)二つの指標は連動して動くので、片方が上昇すればもう片方も上昇し、片方が下降すればもう片方も減少します。逆に相関係数が低い(-1.0に近い)場合、片方が上昇するともう片方は下降することになります。相関がない(0.0)場合はそれぞれ独立に動くという意味です。

eMAXIS SlimはMSCI ACWI指標に連動して動く商品なので、今回はS&P500とMSCI ACWIの相関係数を確認します。

直近2年間のS&P500とACWI相関係数
by tradingview

下側の赤い領域が二つの指標の相関係数を示しています。ほぼ1であることから、この商品とS&P500はほぼ同じ値動きをすることがわかります。

アメリカ株との相関がかなり強いことから、本当に全世界に分散投資できているかが気になってしまいますね。

まとめ

eMAXIS Slim全世界株式について調べてみました。

信託報酬が低くて全世界の株式に投資できるので、よい投資信託だなと感じました。

一方で、アメリカ株との相関が強すぎるのも気になりました。時価総額を考えるとそれは当たり前のことなのかもしれませんが、適切な分散投資が行えているのかを考えてみる必要がありそうです。

おまけ:他の指標との相関係数

気になったので他の主な指標とこの商品の相関係数を調べてみました。

中国(ハンセン指数)
インド(Nifty50)
日本(日経225)
ヨーロッパ(ユーロストックス50指数)

eMXIS Slim全世界株式は世界中の株式が入っているので、ある程度の相関は当然あります。ただ、アメリカ株ほど相関が強くありません。

アメリカ株に依存しすぎだなと思いますが、世界の株価は連動しているという話も聞きますし、世界の資産の多くはアメリカに集まっているからアメリカ株を買うことが分散につながるという話も聞きます。

分散投資は難しいなと感じました。

  • この記事を書いた人

たかけの夫。IT系コンサルティング会社に勤務し、主にクラウドや機械学習に関するコンサルティング業務を行う三十路男。IT技術・投資に興味を持ち、家族と楽に人生を楽しみたい人。

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