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債券と株式の相関は?分散投資への道

分散投資を正しく行うためには、値動きに相関のない複数の商品に投資する必要があります。相関がある商品に投資していても全てが同じ動きをしてしまうからです。

株式と債券に投資することは分散投資につながるのでしょうか?今回は、株式指数と債券ETFの価格の相関を調べることで、その答えを探してみます。

結論:債券の種類によっては株式と同じ動きをするので注意が必要

債券投資とは

債券とは、簡単に言うと国や企業が発行する借金のことです。お金が必要な国・企業が債券を発行して、投資家がその債券を買い(お金を貸す)ます。このとき投資家は債券投資を行っているということです。国が発行する債券を国債、民間企業が発行する債券を社債と呼びます。

債券をもつ投資家は、償還日に債券の額面金額を受け取ることができます。また、債券を持っている間は利子を受け取ることもできます。利子で儲ける(インカムゲイン)こともできますし、債券を額面金額よりも安く買うことができれば償還日にその差額が利益(キャピタルゲイン)になります。

一方で、債券を発行している企業が債務不履行(デフォルト)になると額面金額の受け取りができなくなります。リスクがあるのはどの金融商品でも同じですね。

債券投資は、直接国債や社債を買うほかに、複数の債券を組み合わせた投資信託やETFを買う方法があります。一つのETFに数千企業の社債を組み合わせたETFもあり、小額から複数の企業へ投資することが可能です。

個人的に債券投資はETFの購入を検討しているので、今回は株式指数と債券のETFの比較を行います。

比較対象の株式指数と債券ETF

相関係数を調べる対象は下記です。

対象の株式指数

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスを対象とします。バンガード社が出している全世界株式ETF(VT)が対象としてインデックスとして有名ですね。

約8,000銘柄で構成されていて、世界の株式市場時価総額の98%近くをカバーしていると言われています。

対象の債券ETF

今回比較対象として利用する債券ETFは下記です。sbi証券や楽天証券から投資できる銘柄を対象にしています。sbi証券で購入できる海外ETFはこちらです。

iシェアーズ系で固めてみました。iシェアーズとはブラックロック・グループが運用するETFのブランド名です。

ティッカーファンド名
IGOViシェアーズ®・S&Pシティグループ世界国債(除く米国)・ファンド(米国以外の先進国。日本のコード2511と同じです)
EMBiシェアーズ® JPモルガン・米ドル建てエマージング・マーケット債券ファンド(新興国)
AGGiシェアーズ®・バークレイズ 米国総合 ファンド
HYGiシェアーズ® iBoxx 米ドル建てハイイールド社債ファンド
LQDiシェアーズ® iBoxx 米ドル建て投資適格社債ファンド
SHYiシェアーズ®・バークレイズ 米国国債 1-3年 ファンド
IEFiシェアーズ®・バークレイズ 米国国債 7-10年 ファンド
TLTiシェアーズ®・バークレイズ 米国国債 20年超 ファンド

各商品の説明は省きますが、ファンド名から大体予想できると思います。

株式指数と債券ETFの相関

それでは早速一つずつ相関係数を確認していきます。相関係数は、1.0のとき完全に同じ値動きをして、-1のとき完全に逆の値動きをして、0のとき関係なく値動きするという意味です。

※FTSEグローバルオールキャップインデックスがtradingview内で見つからなかったので、VTで代用しています。

IGOV

IGOVとVTの相関係数です。特に2018年から株式と高い正の相関を持っている気がしますね。

EMB

EMBとVTの相関係数です。正の相関が強い気がします。世界の株式と同じ動きになってしまい、株式との分散投資には向いていない印象です。

AGG

AGGとVTの相関係数です。相関係数はそこまで高くないですし、逆相関になっているときもあるので、株式との分散投資に繋がりそうという印象です。

HYG・LQD

HYG
LQD

ハイイールド社債系(HYG)と適格社債系(LQD)です。

正の相関が強いですね。社債なので企業の業績と連動しているのでしょうか。特にHYGはほぼ株式と同じ動きをしているように感じます。

SHY・IEF・TLT

SHY (1-3年米国債)
IEF (7-10年米国債)
TLT (20年超米国債)

米国債と株式の相関係数です。比較対象として用意した中で一番逆相関が強い印象です。株式との分散投資に向いている気がしますね。また、価格変動は大きいですがTLTは成長率も高いですね。

まとめ

株式指数(実際はVTですが)と代表的な債券ETFの価格の相関係数を調べてみました。上記の各相関係数を見た感想は下記です。

  • IGOVやEMBは複数の国・地域に投資できるが株式との相関が強い印象
  • AGGは相関がそこまで高くない&トータルリターンも高くてバランスが良い印象
  • HYG・LQDは社債だからか株式との相関が強い。特にHYG
  • 米国債系(SHY・IEF・TLT)は逆相関がある印象。また、年数が長いほど成長率も良い

自分は、分散投資の一環として債券に投資するなら、株式と逆相関か相関がない方がよいと考えています。なので、自分はAGG・LTL・LQDを中心に債券投資を行おうと思います。理由は下記3つです。

  • ハイイールド社債は株式との相関が強すぎるので、利回りは魅力的だが投資対象からはずしたい
  • 感情的に利回りが少しほしい
  • 値動きが小さいのであれば、米ドルではなくて日本円で良い

株式との相関が高いハイイールド社債ははずしたいのでHYGは対象から外します。また、感情的に多少は利回りが欲しいので適格社債のLQDはほしいです。短期国債のSHYはほぼ成長していないので、わざわざ米ドルで持つ必要もないかなという判断です。

AGG・TLT・LQDは長期機関で見ると成長しているので、とりあえずこれらから長期投資を始めてみようと思いました。

  • この記事を書いた人

たかけの夫。IT系コンサルティング会社に勤務し、主にクラウドや機械学習に関するコンサルティング業務を行う三十路男。IT技術・投資に興味を持ち、家族と楽に人生を楽しみたい人。

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